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Posted date:2015.06.16

【ニュース】将来性の高い中国電子書籍市場は、“三国志”さながら!?

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電子書籍に関する最新動向をお届けします。今回は中国の電子書籍市場を大まかにまとめました。中国のデジタル業界の大手3社「BAT」が電子書籍市場においても存在感を示しています。シェア70%を占めるテンセントに対して、アリババは“開放型の流通”で勝負をかけると考えられています。

2011 Jesse Knish Photography

 中国の電子書籍市場が“三国志”に突入した。デジタル業界の大手3社であるバイドゥ(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)が電子書籍市場とコンテンツをめぐる激しい競争を繰り広げている。

 現在、中国の電子書籍市場において、圧倒的なシェアを占めているのはテンセントだ。8億人の利用者を誇る「テンセントQQ」というメッセンジャー利用者と、4億人の「ウィーチャット(微信)」ユーザーを基盤に、魏国さながらの磐石な“帝国”を築いている。

 テンセント傘下の「テンセント文学」は2015年1月、中国電子書籍市場で50%以上のシェアを占めていた「盛大文学」を合併し、「ウェーウォン(閱文)集団」を設立。確保した文学作品数は300万に達し、中国電子書籍市場の70%近くのシェアを占めることになった。ノーベル文学賞受賞者の莫言氏をはじめとする200人あまりの有名作家を抱えており、あるメディアは「文学界の大手芸能事務所のよう」と表現。“中国のアマゾン”と言えばイメージしやすいかもしれない。

 一方、アリババは2015年4月に「阿里文学」を開設。5月26日の戦略発表会では、作家や版権業者などの協力を強化して、みなが版権を共有できるように“開放型”の電子書籍流通プラットフォームを作っていくと明かしたという。

 阿里文学の幹部・周運氏は、「私たちは工場で労働者を使うように作家の作品や版権などを搾取しない。作家が自ら価格決定権を持てるようにする。閉鎖には開放で対抗していく」と話した。

 彼の発言は、テンセント文学に対するメッセージとも考えられている。テンセント文学は、作家との独占契約を通じて版権を統制するというプラットフォームで運営。それに対して阿里文学は、開放型の著作権の流通プラットフォームを掲げることで、テンセント傘下の作家らを多数集めたいという意図も感じられる。

 中国最大の検索エンジンを提供するバイドゥは、2014年末に「バイドゥ文学」を創設。バイドゥは2013年末に、約200億円かけて電子書籍書店を買収するなど、こちらも積極的な動きを見せている。

 2014年に電子書籍市場が1700億円に達したという中国。同年の電子書籍ユーザーは6億人に肉薄し、前年比で20.9%も増加している。2017年までに約3000億円にまで拡大されるとの予測も出ており、中国電子書籍市場をめぐる3社の競争は、ますます激しさを増しそうだ。

 

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