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Posted date:2015.03.20

柏レイソル、キム・チャンス選手インタビュー前編

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活躍の舞台を柏レイソルへと移した、韓国代表のキム・チャンス。ディフェンダーでありながら、積極的にオフェンスにも参加する闘志溢れるプレーで、チームに貢献している。Jリーグや日本での生活、東アジアカップ、今後のビジョンなどについて話を聞いた。(取材・文=呉承鎬)

※インタビュー内容はすべて、2013年8月7日当時のものです

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―まず、Jリーグに移籍を決めた理由から教えてください。

 2012年のロンドン五輪を終えて、いろんなチームから移籍の話がありました。でも、そのときの僕は負傷していたので、移籍について半信半疑だったんです。そんな中、一番積極的な関心をもってくれたのが柏レイソルでした。釜山アイパークに5年ほどいたので、移籍するからには、チームにプラスになることをしたいと考えていました。それで、条件の良かった柏レイソルへの移籍を決めたのです。今年28歳になりますが、もっと早く海外に行けたら良かったかもしれませんが、いいオファーが来たので決意したというわけです

 

―ということは、もともとJリーグに関心があったというわけではないと?

 正直に言いますね。韓国にいたころは、あまり関心がなかったです(笑)。自分が日本に行くということを考えたこともなかったので。でも、日本のサッカーに対するイメージはあって、観客がとても多いなと感じていました。あと、Jリーグのシステムがとても優れているということは聞いていました。実際に日本に来てみて、クラブのスタッフも多く、サッカーだけに専念できる環境が用意されているし、リーグのレベルも高いので、学ぶことが多いと感じます。よく「日本の選手はメンタルが弱い」なんて言いますけど、柏レイソルの選手たちは、まったくそんなことはないですよ。他のチームのことはわかりませんが、柏で試合に出ている選手たちは、みんな意識が高いと感じます

 

―Kリーグで8年間プレーしていると、Jリーグとの違いを強く感じるのでは?

 Kリーグに比べると、Jリーグはパスで突破しようとするチームが多いように感じます。両リーグで違いはありますが、水準の面ではそれほど差を感じませんね。Jリーグの良いところは、チームのレベルが拮抗しているということ。強豪チームもありますが、相手チームがどこであれ、それほど得点差がつく試合が多くないと感じます。紙一重というか。試合結果どうなるかわからないので、勝負は最後までし烈になります。そういう環境でプレーしていると、自分も成長できるのではと思います。

 

―チームに適応する上で苦労したことはありますか?

 やはり入団当初は苦労もありました。というのも、腕の負傷で4カ月休んでいて、その後に軍事訓練(4週間)を受けて、日本に来たんです。長らくサッカーをしていない状態だったので、体を作る苦労がありました。言葉も通じない辛さもあったので、大変さは2倍だったかもしれません。でも、時間が経つほどに少しずつコンディションも整い、メンタル面でも成長できたと思います。

 

―それでもJリーグ開幕戦から先発出場しています。第19節までで、先発出場が9回、途中出場が7回、出場しなかったのは4試合です。レギュラーとして定着したと感じますか?

 まだまだ思いません。先発かどうかはコンディションによって変わってくることですし、韓国代表の試合もあって、出たり入ったりしている立場なので…。プロ選手である以上、先発出場は一つの目標なので、もっと機会を増やしていきたいです。

 

―柏レイソルは今年、“Vitoria(勝利)”というスローガンを掲げています。柏レイソルのサッカーには慣れてきましたか?

 プロチームはみんな勝つために戦いますが、柏は相手チームに合わせて、戦術を変えるなど、とても勝利に貪欲なチームだと感じています。例えば、鹿島アントラーズとの試合(7月13日)。僕は知らなかったのですが、柏は鹿島に何年も勝っていないときもあったと聞きました。この試合には、3バックで臨み、攻撃的に試合を展開しました。その結果、2-1で勝てたので、みんなすごく喜んでいましたよ。僕自身も常に勝利を目指して試合に出ますが、個人的な成績よりも、チームに貢献しようと心がけています。

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―ネルシーニョ監督は、普段どんな指示をされますか?

 うーん、「調子はどうだ?」と声をかけられるぐらいで、特別な指示はないかもしれません(笑)。ビデオミーティングのときは、戦術的に「チャンスはこうやってくれ」と指導してくれますが。それでも、「早くチームに馴染んでくれればいい」と言ってくれます。監督が僕を信じて連れてきてくれたので、期待に応えたいです。

 

―チームに早く馴染むためにも、メンバーとのコミュニケーションは重要だと思います。日本語に戸惑うことは少なくなりましたか?

 サッカーに関わる言葉は一日で覚えましたよ。「まっすぐ」、「前」、「後ろ」などなど。これが言えないとプレーできないですからね。日常的な言葉はというと、「こんにちは」、「初めまして」、「私」、「あなた」…。これぐらいかもしれません(笑)。でも、最近は相手が何を言っているのか、感覚的にわかるようになってきていますよ。よく言葉を交わす選手は、キャプテンのタニ(大谷秀和)とクリ(栗澤僚一)。他にも、ダイスケ(鈴木大輔)、クドウ(工藤壮人)、バラ(茨田陽生)、マス(増嶋竜也)ですかね。あとは、こちらからしゃべれるようになれれば(笑)。

 

―言葉の問題は誰もがぶつかりますよね。普段の食事などはどうしていますか?

 食事に関しては、昼はクラブの食堂で毎日食べます。結婚している選手が多いからか、あんまり人がいないんですよね。夜は自炊してみたり。でも最初のころは自炊も楽しかったのですが、だんだん面倒になってしまって(笑)。今は何か買ってきたり、通訳のスタッフと外食したりが多いです。そういえば、日本に来て、初めて牛タンを食べました。最初はそれが何かわからずに食べていて、すごくおいしいなと思って。それで、これは何かと聞くと、牛の舌と…(笑)。本当に、びっくりしました。今では大好物です。

 

―休日はどう過ごしていますか?

 一人暮らしなので、一人で過ごす時間が多いですね。遊びに行ったところと言えば、新大久保と渋谷ですかね。食事して、少し服を買ったぐらいですが。Kリーグにいたころは、試合前の合宿などもあり、一日のスケジュールがある程度決まっていました。日本では練習時間も短く、個人の自由時間が多いです。その時間に日本語の勉強もしていますが、スカパーでサッカーを見ることが多いですね。あと、日本に来てからは本をよく読むようになりました。自己啓発本や詩集も。僕はパソコンを持っていないんですよ。だから、TV見て、本読んで、携帯をいじって、近くを散歩して…といった休日です。

 

―日本に来て、生活スタイルは変わりましたか?

 季節によりますが、柏では午前の練習が9時から始まります。韓国はというと、午前の練習はどこも10時半から。これまで9時から練習したということがなかったので、最初はとまどいましたね。朝ごはんを食べるのかどうかとも迷いました(笑)。だから日本に来て、自然と早寝早起きの習慣がつきました。驚いたことは、練習が9時開始なのに、7時半に来ている選手がいるということ。韓国だったら、30分前に来れば早いぐらいなのに(笑)。

 

―読書に早寝早起きと、素晴らしい生活だと思います(笑)。韓国が恋しくなることもあると思いますが、そんなときは韓国人Jリーガーに連絡をすることもあるのでしょうか?

 多いですね。僕はJリーグに所属する韓国人選手の中で、チョ・ビョングク選手(磐田)の次に年齢が上になるんです。ハン・グギョン(湘南)、オ・ジェソク(G大阪)、ペク・ソンドン(磐田)、チョン・ウヨン(京都)、ファン・ソッコ(広島)、キム・ミヌ(鳥栖)…みんな知っています。休日が合わないので、なかなか会う機会はないですが、アウェーで遠征に行ったとき、ソンドンやウヨン、ソッコと食事しました。電話での連絡もよく取っています。韓国人選手の中でも、ロンドン五輪(2012年)に一緒に行ったメンバーはすごく仲が良いと思います。選手だけでなく、サガン鳥栖と試合をしたときは、ユン・ジョンファン監督にも挨拶しました。

 

柏レイソル、キム・チャンス選手インタビュー後編につづく

 

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