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Posted date:2015.03.20

柏レイソル、キム・チャンス選手インタビュー後編

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活躍の舞台を柏レイソルへと移した、韓国代表のキム・チャンス。ディフェンダーでありながら、積極的にオフェンスにも参加する闘志溢れるプレーで、チームに貢献している。Jリーグや日本での生活、東アジアカップ、今後のビジョンなどについて話を聞いた。(取材・文=呉承鎬)

柏レイソル、キム・チャンス選手インタビュー前編はこちら

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―韓国人Jリーガーは多いですが、今年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制覇できる可能性のある選手は、キム・チャンス選手だけです。8月21日にはアルシャバブ(サウジアラビア)との準々決勝、意気込みを教えてください。

 韓国でプレーしていたころ、Kリーグの城南一和天馬、蔚山現代、全北現代が優勝するところを見てきて、自分もいつかACLで優勝したいと考えてきました。でも、一度も出場すらできなかったんです。それが、柏レイソルに入団して、偶然にもその機会を得られたことをとても幸運に感じます。ACLはゲーム数も多く、そのぶんの負担は少なくないですが、経験してみるとすごくいいものです。他の国のチームと試合する機会はそれほど多くないし、その経験は自分自身の成長につながるはず。アルシャバブには、クァク・テフィ選手もいるので、今から楽しみですね。今年はJリーグ、ACL、そして韓国代表と、ゲーム数がとにかく多い。幸せなことです。

 

―韓国代表と言えば、東アジアカップで3位という結果でした。この結果は満足できるものではないと思いますが…。

 韓国が開催国で、ホン・ミョンボ監督の初の公式戦ということで、自分自身、期待して大会に臨みました。大会を振り返ると、ワールドカップ最終予選後の短い期間で、こんなにもチームが変わるものかと驚きました。チェ・ガンヒ前監督のときと違って、力強くもコンパクトなサッカーになったと感じます。僕はオーストラリア戦と日本戦に出場しました。初戦となったオーストラリア戦は、ゴールこそ奪えなかったものの、守備はうまくいき、みんながいい感触を掴んだと思います。でも韓日戦では…。意気込んで試合をしたのですが、残念な結果になりました。日本の先制点は、韓国の守備陣のミス。チームが攻撃しているときこそ、守備陣は集中しなければならないのに、その隙をつかれました。ディフェンダーは他のことをどんなにうまくやっても、一つのミスで悪い評価を受けてしまう。個人的には、それを痛感した試合となりました。

 

―ホン・ミョンボ監督は試合後、「1-1で終えるべき試合だった」と話していました。

 韓国の選手たちは言葉には出さなくても、韓日戦に特別な思い入れがあります。監督の言うとおり同点でも良かったかもしれませんが、僕たちはとても勝ちたいという気持ちが強かったんです。今でも忘れられないのは、あの試合の決定的なシーンで、僕がゴールを外したこと。それについて、ホン・ミョンボ監督も他の選手たちも何一つ言いませんが、自分自身、本当に申し訳ないという気持ちが残っています。挽回したいという思いは強いです。

 

―その挽回の舞台は、8月14日のペルーと親善試合になると思います。強い韓国が見られるでしょうか?

 ペルーは強豪国の一つですし、簡単な相手ではないでしょう。今回の韓国代表は、ヨーロッパ組は招集されていないし、現時点では誰が試合に出場するかもまったくわかりません。ホン・ミョンボ監督は、いい意味で常に緊張感をもたせてくれます。試合に出られるということがどんなにうれしいことか、1試合、1試合がどれだけ大切なのか。プロ生活が長くなるほどに忘れてしまいがちな、そんな大切なこと思い出させてくれました。だから、出場できなければベンチで精一杯応援するし、出場できたら東アジアカップの悔しい思いもぶつけたいです。また、日本と韓国を行き来しながらの試合となりますが、コンディションのブレ幅をなるべく小さくして、いいプレーをすることがペルー戦の目標です。ワールドカップまであと1年。ホン・ミョンボ監督は、すでにワールドカップを見つめています。ワールドカップまで1試合も勝てずに、初勝利がワールドカップということすらあるかもしれません。今は過程の段階だと思うし、韓国代表は今後、もっともっと強くなっていくと信じています。

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―ホン・ミョンボ監督への絶大な信頼を言葉の節々に感じます。

 僕が一番尊敬しているサッカー選手です。本当にかっこいいですよ(笑)。ホン・ミョンボ監督は、僕が22歳のときにユース代表に選んでくれて、そのときから関係が生まれました。まさかこんなに長く付き合えるなんて、思っていませんでした。ロンドン五輪だって、年齢制限を超えているからと、なんにも考えていませんでした。すると、オーバーエイジで選んでくれて。ホン・ミョンボ監督は、「気楽にやろう」「柏レイソルではどうだ?」と声をかけてくれますし、冗談も言ってくれます(笑)。こんなことがありましたよ。ホン・ミョンボ監督が韓国代表監督に就任する前の“先生の日”(5月15日)。僕は日頃の感謝をメールで送ったのですが、その返信は「柏の○○という店は旨いぞ」でした(笑)。すべてにおいて尊敬できる方です。カリスマ性があります。僕にとっては特別な存在です。

 

―ホン・ミョンボ監督への信頼の凄さが伝わってきます。他にも尊敬する方はいますか?

 ファン・ソノン監督(2002年ワールドカップ時の韓国代表、釜山アイパーク前監督)も尊敬しています。改めて考えると、韓国の攻撃と守備の柱となった往年の選手からサッカーを学んでいるので、本当に幸せ者ですよね。柏レイソルは、ホン・ミョンボ監督も、ファン・ソノン監督も所属していたチームですので、もっと頑張ろうと気が引き締まります。他にも、柏レイソルの井原正巳ヘッドコーチもすごく尊敬しています。ファン・ソノン監督とも仲が良いらしく、よろしく伝えてくれと言われたら、僕が間に入って言葉を伝えるんですよ(笑)。

 

―そんな素晴らしい指導者のもとでサッカーをしてきて、キム・チャンス選手自身は、自分の長所を何だと考えていますか?

 その質問はいつも記者に聞かれますが、僕には長所があるのかな(笑)。釜山アイパークにいたときはキャプテンをしていましたが、それは元々キャプテンだった選手がうまくやれず、監督に「チャンス、キャプテンをやれ!」と言われて、キャプテンマークをつけて試合をしていたら、そのまま次の年もキャプテンで(笑)。キャプテンであれば、言葉でチームを引っ張ることも必要かと思いますが、僕は口数が多くありません。だから、言葉ではなく、プレーでチームを引っ張るしかありませんでした。そう考えると、闘志を持って試合に臨もうとする意識は、他の選手に比べて少し高いかもしれません。選手生活が終わるまで、常に闘志を持ってサッカーを続けたいとは考えています。

 

―ずばり、今後の目標を教えてください。

 選手である以上、大きな舞台でプレーしたいという思いは、当然あります。でも今は、柏レイソルで良い成績を上げることが重要だと思っています。来年には、ワールドカップがあります。一生で何回もないチャンスなので、韓国代表メンバーに入るために、必死に競争していきます。ワールドカップに出場するためにも、柏でいいプレーを続けていくことが大切ではないでしょうか。もちろん、ACLでの優勝も大きな目標です。

 

―最後に、柏レイソルのサポーターにメッセージをお願いします。

 柏レイソルは、本当にサポーターが多いクラブだと思います。最近は、僕も黄色を見ると、すごく元気が出ます。高齢の方もいらっしゃいますし、応援も情熱的で。韓国の国旗を振ってくれる方もいるし、僕の顔を描いたボードを掲げてくれるファンもいます(笑)。いつまでも感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。今後も精一杯プレーしていくので、ぜひ応援してください!(終)

 

取材・文=呉承鎬

 

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